鏡視下肩峰下除圧術について

肩関節の手術は直視下で行われることが多かったですが、肩関節の重要な筋肉である三角筋や腱板への侵襲が危惧されます。

そのため、関節鏡という内視鏡を用いることで長さ6mm程度の傷を数か所作るのみで手術を行うことができます。

今回は鏡視下肩峰除圧術を扱います。

・鏡視下肩峰除圧術(ASD)

インピンジメント症候群、腱板断裂、石灰沈着性腱板炎などに対して行われる手術です。

後方から関節内を観察後、同皮切から肩峰下に関節鏡を挿入し、肩峰下くうを鏡視します。

外側ポータルを作成し器具を挿入し操作を行います。鏡視像はすべて30°鏡視像になります。

①マーキング

肩峰、鎖骨、烏口突起に沿ってマーキングをする。

後方鏡視で関節内を観察し、ルーチンの関節内鏡視を行います。

②外套管の挿入、肩峰下面の確認、肩峰下くうの鏡視

外套管に鈍棒をいれ、後方鏡視と同一の皮切より肩峰下に向かい挿入する。

上下左右に動かし、鈍棒の先が肩峰下面の骨にふれることを確認する。

③外側ポータルの作成

外側ポータルの作成部位は肩峰前外側より2cm外側、1cm後方で12mmの皮切をおく。

鈍棒を挿入し、道筋を作る。(カニューラの挿入は不要)

鈍棒の先端が肩峰下面の骨にあたることを確認する。

④シェーバー挿入、滑膜組織のデブリドマン

シェーバーを外側ポータルより挿入する。シェーバーの鏡視ができなければ、ブラインド肩峰下の骨にシェーバーの刃先をあてて、滑膜組織のデブリドマンを先に行う。視野が開けてくると、シェーバーが鏡視できる。

⑤滑膜組織のデブリドマン

肩峰下面の滑膜組織をシェーバーにて可及的に切除する。

⑥RFで肩峰下面の軟部組織の蒸散

肩峰下面の軟部組織を蒸散し、肩峰下面の骨を露出する。

⑦烏口肩峰靭帯を同定する

肩峰前縁で烏口肩峰靭帯を同定する。プローブで肩峰前縁に付着する烏口肩峰靭帯を触知する。

さらに烏口肩峰靭帯の外側縁と内側縁の位置をプローブで確認する。

⑧烏口肩峰靭帯の蒸散

肩峰前縁に付着する烏口肩峰靭帯を蒸散し、肩峰前縁の骨棘を展開する。

⑨肩峰外側縁の蒸散、肩峰内側縁の蒸散

⑩アブレーダー(5.5mm)の挿入、肩峰前縁の骨棘削除

アブレーダーを外側ポータルより挿入し、肩峰前縁の骨棘を削除する。

⑪アクロミオナイザー(5.5mm)の挿入、肩峰下面の骨削除

5.5mmのアクロミオナイザーを外側ポータルより挿入する。

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